葛井寺
ふじいでら □大阪府藤井寺市






1,039本の千手観音像は、必見の国宝。
古めかしさを感じる街並みの中で、民家と甍を接してそうに佇む藤井寺市の古刹、葛井寺。西国三十三所の第5番に数えられる観音霊場で、御朱印帳を携えて訪れました。折しもメインの山門となる南大門が修復工事中のため、四脚門と呼ばれる西門から入ります。この四脚門が非常に立派で、重要文化財にも指定されている名門。しかも門には「千日まいり」と大きく文字板が飾られています。調べてみると前日が年に1日だけの行事だったことを知ります。下調べの甘さを痛感しながら、四脚門をくぐります。

葛井寺は西国三十三所の第5番札所に数えられる。聖武天皇の勅願により、725年に創建された古刹。


突き抜けるような夏空の日だった。


「四脚門」から望む葛井寺の境内。


大きな藤棚があり、毎年「藤まつり」が開かれる。


本堂の横にある「護摩堂」。
46,000回分のご利益、「千日まいり」
「千日まいり」は、毎年8月9日に執り行われます。その日に参ると、なんと46,000日分参ったことになるという特別な日。そして葛井寺の本尊がご開帳される日でもあります。本尊は十一面千手観世音菩薩。千手観音といえど実際には千本の手がある仏像は珍しいのですが、葛井寺の千手観音は1,039本もの腕が表現されているのです。8世紀半ばごろに作られたかなり古いもので、国宝に指定されています。千日まいりの他に、毎月18日には開帳されているそうです。

西側にある国の重要文化財である「四脚門」。1601年豊臣秀頼により南大門として再建された後、現在地に移築された。


毎年8月9日に「千日まいり」が行われる。


境内には立派な蓮子が育っていた。


藤棚と、奥に見えるのは本堂。


本堂の本瓦葺屋根と、青すぎる夏空。
青空に映え渡る、美しき本堂のシルエット。
この日は強烈な日差しが境内を照らしていました。眼に映るもの全てが明るく照り返し、視界の中でこちらに迫ってくるように見えます。本堂は江戸時代に再建されたものですが、堂々とした構えが印象的です。大きな瓦葺屋根が、青空に映え渡る美しさを感じます。境内には山号にもよるのか、立派な藤棚もあります。

本堂は1776年再建。本尊の国宝「十一面千手観世音菩薩」は8世紀半ばに作られた日本最古の千手観音。実際に1,039本もの腕が表現されている。


本堂の手前にある青銅製の灯籠。


境内の木々も夏らしい濃緑色。


阿弥陀堂(二十五菩薩堂)の鬼瓦。


本堂横にある鐘楼。
灼熱の境内を満たす、独特の静けさ。
しかし猛暑によるものなのか、それとも前日にあらかたの人々はお参りし終えたのか、この日灼熱の境内を歩く人はほとんどいません。手水舎では鳩が涼を求めて水を飲んでいます。焼けるような太陽の光、その音が聞こえそうなくらい、境内は静かです。いや、もちろんはち切れんばかりに蝉が鳴いているのですが、どうしてかその音は耳に入ってこない、それはやはり余りにも人がいないことに起因する気がします。他の西国三十三所では経験しなかった、独特の雰囲気がありました。

前日が「千日まいり」だったからか、この日灼熱の境内を歩く人はほとんどいない。まさに祭りのあとのような静けさ。


楠木正成ゆかりの「旗掛の松」。


樹齢約100年と言われる葛井寺の藤。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 葛井寺 |
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所在地 | 大阪府藤井寺市藤井寺1丁目16−21 |
問い合わせ先 | 072-938-0005 | 葛井寺 |
休業日 | 無休 |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | https://www.fujiidera-temple.or.jp/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/葛井寺 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023535-d523351-Reviews-Fujii_dera_Kannon_Temple-Fujiidera_Osaka_Prefecture_Kinki.html |
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