薩埵峠
さったとうげ □静岡県静岡市
浮世絵にも描かれた、絶景の富士を望む峠。
有名な歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」の「由比」は、この薩埵峠からの眺望と言われます。あまりに印象的な構図で、見覚えのある方も多いと思います。駿河湾にせり出すように鎮座する薩埵山。その急峻な崖は海際ぎりぎりまで迫っていて、昔はその狭い場所をすり抜けるように往来していたようです。しかも地質的にも崖の崩落が非常に多い場所でもあり、常に危険と隣り合わせの道。やがてその難所を回避するために設けられたのが、この薩埵峠を通る山越えの道。やがて東海道として多くの交通を支える道となりましたが、昔の人もこの景色にはさぞかし感銘を受けたことでしょう。
薩埵峠は歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」にも描かれた、古くからの景勝地。
駐車場から少しだけ山道を登る。
「薩埵峠山之神遺跡」と彫られた石碑。
見下ろす駿河湾には、夕方のヴェールがかかる。
本当は太陽にたっぷり照らされた富士山を見たかったのですが、予定が押してしまい夕方の訪問となりました。しかも10月下旬の日没は早く、刻一刻と夕闇が迫る中、逸る気持ちを抑えながら薩埵峠への道を急ぎます。国道1号線から逸れ、峠へ向かう道はとても急坂です。道幅も狭く、車同士はすれ違えないんじゃないかと思えるくらい。
たどり着いたのは、10台分ほどしかない小さな駐車場。車は2台しか停まっていなくて、見下ろす駿河湾にはもうすっかり夕方のグレー色が落ちています。駐車場から続く小道をしばらく歩けば、薩埵峠から望む有名な富士山の眺望が開けます。
薩埵峠の標高は93 m。駿河湾の向こうに、夕陽を浴びて紅色に染まる富士山が見える。
小径は鬱蒼として険しい峠の雰囲気。
南側には駿河湾の雄大な景色が広がる。
宵を連れてくる、涼やかな風を感じながら。
ガイドブックはもちろん、テレビのニュースなどでもよく目にする景色。麓には山と海に挟まれたほんの少しのスペースに、国道1号線、東名高速道路、JR東海道本線が並んで走っています。現代でも東西交通のまさに大動脈。そしてその先に、雄大な富士山が堂々とそびえています。
この展望台、近くの山々、遠くの山々、そして駿河湾と、もうあたりには日を浴びているものがない中、唯一富士山だけには紅色の太陽光が当たっています。とても神々しい光景。頂上付近は少しだけ冠雪し、冬支度を始めているようです。季節にしては暖かな日で、宵を連れてくる涼やかな風を感じながら、やがて富士山にも光が当たらなくなるまで眺めていました。
あたりには日を浴びているものがない中、唯一富士山だけには紅色の太陽光が当たっていた。とても神々しい光景。
峠の麓には東名高速、国道1号線、JR東海道本線が集中している。
10月半ばの富士山には少しだけ冠雪があった。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 薩埵峠 |
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所在地 | 静岡県静岡市清水区由比西倉澤 |
問い合わせ先 | 054-221-1183 | 静岡市役所/観光交流文化局 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://www.city.shizuoka.lg.jp/000_001369.html |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/薩埵峠 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298124-d1313688-Reviews-Satta_toge_Pass-Shizuoka_Shizuoka_Prefecture_Tokai_Chubu.html |
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