貴船神社
きふねじんじゃ □京都府京都市
水の神を司る、潤いに満ちた神社。
早朝5時。京都観光の定番スポットといえど、こんなに朝早くには、さすがに他には誰一人いません。貴船山と鞍馬山に挟まれた谷。夏でも山深い境内にはまだ日は差さず、しっとりとした朝の明るさだけが均質に満ちています。そして静寂という時間の中で、冷んやりとした空気の粒がまだ眠たげにまどろんでいます。それを起こしてしまわないように、静かに鳥居をくぐり、ゆっくりと歩き、始まったばかりの今日という日の貴船神社を散策します。
貴船神社の境内すぐにある二の鳥居。一の鳥居はここから約2km南、叡山電車の貴船口駅付近にある。
石段に並ぶ赤い灯篭は貴船神社の象徴。
石段を上り神門をくぐったところ。
貴船神社は、絵馬発祥の地としても有名。
貴船神社は全国に約450社ある貴船神社の総本社。周辺の土地は「きぶね」と呼ばれますが、貴船神社に限っては「きふね」と読みます。それは「濁り」のない美しい水を祈ってのこと。貴船神社は古来より、高龗神という神様を祀り、水の神、祈雨の神として崇められているのです。また最近ではパワースポット、縁結びの神としても人気があります。
左右に朱色が鮮やかな灯篭が並ぶ参道の石段。上りきったところに、大きな絵馬が立っています。古くは干ばつや長雨の祈願に生きた馬が奉納されていたのですが、やがて馬に見立てた「板立馬」というものに取って代わり、それが現代の絵馬になったそうです。それで馬の字が入っているわけなのですね。貴船神社は絵馬発祥の地としても有名です。
朝5時の境内は誰もいない。でも拝殿は確かに、今日という一日をすでに始めていた。
貴船神社は絵馬発祥の地と言われる。
珍しい二頭が向かい合う神馬の像。
湧き出すのは神聖なる霊水、御神水。
本殿は絵馬の裏手にあり、比較的最近になって再建されたもの。中は照明が焚かれ明るく、本殿だけは私が来る前に目を覚ましていたかのようです。ちょうどその時に若い宮司が通りかかり、挨拶を交わします。やはり神社の朝とは早いものなのです。
また水占いを行う水場のすぐ横の石垣から、御神水が流れ出しています。水を司る神宿る社の神聖なる霊水。持ち帰ってもよいので、ペットボトルを片手にした人の波が絶えません。
京の名水として名高い神水は持ち帰ることもできる。文字が浮かび上がる「水占みくじ」も有名。
創建は5世紀とも伝わる古社。
厳かな雰囲気に包まれた拝殿。
川床料理も有名な、参道沿いの町並み。
ひと通り散策を終えて石段を降りてみると、さっきは人影もなかった通りには、早くも料亭や旅館の方々が清掃を始めていらっしゃいます。そばを流れる貴船川では川床料理が非常に有名。その準備がこんなに朝早くから始まっていました。ふと、さっきは聞こえないと思っていた貴船川の沢の音も、今は聞こえてきます。そんなことはないんですが、日中の賑わいに向けて、ようやく貴船全体が眼を覚ましたように思えました。
貴船神社の脇を流れる貴船川では、風流な川床料理が有名。
樹齢400年と言われるご神木のカツラ。
貴船川はまさに清流と呼べる清らかさ。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 貴船神社 |
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所在地 | 京都府京都市左京区鞍馬貴船町180 |
問い合わせ先 | 075-741-2016 | 貴船神社 |
休業日 | 無休 |
料金 | - |
駐車場 | なし |
公式サイト | http://kifunejinja.jp/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/貴船神社 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298564-d1386169-Reviews-Kifune_Shrine-Kyoto_Kyoto_Prefecture_Kinki.html |
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