五山の送り火
ござんのおくりび □京都府京都市
祖霊を送る神聖な儀式、美しき日本の風習。
祇園祭とともに京都の夏を彩る風物詩、五山送り火。盆の翌日に行われ、古都の夜は雅で厳かな雰囲気で満たされます。山の真っ暗な部分に、遠くから蝋燭の炎を見たような小さな火が灯り、やがて無数のそれらが繋がりひとつの文字を作ってゆく瞬間は、何度見ても心打つものがあり、そしてなんだかありがたい気持ちにもなる瞬間です。
京都盆地を囲む山々に、大文字、妙法、舟形、左大文字、鳥居という五つの文字が浮かび上がります。点火時間は分単位で決まっていて、20時点火の大文字に次いで、反時計回りに順番に点火されてゆきます。
京都市内から見て真北に焚かれる「妙法」の「妙」。「法」の字は東へ900mほど離れたところで焚かれる。
人の心から生まれた、神聖な儀式。
盆の時期、この世に降りてきた先祖の霊を再びあの世に送り出す儀式、それが送り火です。京都でこの行事が始まった時期は実はまだ明らかではなく、古来の人々の信仰の想いから自然発生的に始められたと考えられています。まさに人の心から生まれた神聖な儀式で、それが現在まで受け継がれてきたことは素晴らしいこと。現に、今も五山送り火は統一の主催者がいるわけではなく、市民やボランティアの方々の手によって続けられているのです。
東大路通から真正面に見えた「妙法」の「法」。仕事の縁で間近で点火を見たが、まさにひとつひとつが大きな篝火だった。
大の字もはっきり分かる、日常時の大文字山。
松ヶ崎にある「妙法」の「法」。
眺めていると、少しずつ心が安らいでゆく。
京都、8月16日、20時。市内のネオンサインは一斉に消され、町には夜の闇と一瞬の静寂が広がります。一番最初に点火されるのは大文字です。この時間、京都の街ではきっと何万人もの人々が一斉に東を向いているはず。やがて夜空を焦がす送り火が次々と灯り始めます。それはまさに壮大な儀式。以前、ちょっとした機会があり、五山のうち大文字〜左大文字までが一望できる建物の屋上に上がらせてもらったことがありました。順々に点火され、暗い山肌にゆらゆらと揺らめく送り火の共演はとても芸術的で、眺めていると少しずつ心が安らいでゆく素晴らしい光景でした。
一番最初に点火されるのは大文字。やがて夜空を焦がす送り火が次々と灯り始める。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 五山の送り火 |
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所在地 | 京都府京都市内各所 |
問い合わせ先 | 075-343-0548 | 京都総合観光案内所 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | なし |
公式サイト | https://gozan-okuribi.com/2022/ja/top.html |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/五山送り火 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298564-d8820274-Reviews-Kyoto_Gozan_no_Okuribi-Kyoto_Kyoto_Prefecture_Kinki.html |
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