麺屋無双・鳥取牛骨ラーメン

歴史が作り出した、鳥取のソウルフード。

車で片道3時間かかるところに日帰りで行くというから、せめて当地の名物だけでも食べて帰ろうと訪れたのが、麺屋無双。鳥取のご当地麺、牛骨ラーメンの発祥地と言われる、米子にある人気店です。山陰最大級の温泉地・皆生温泉の近く、大通り沿いの分かりやすい場所にあります。
まず鳥取牛骨ラーメンとは。この辺りではごく普通に昔から食べられていたそうで、その名の通り、牛骨でとったダシをベースにしたスープが特徴。鳥取のソウルフードとも呼ばれ、昨今の町おこしB級グルメ的な発想かと思いきや、今では50年以上の歴史があるラーメンなのだそうです。

牛骨からとったのは、澄んだ透明感のあるスープ。

今回訪ねた麺屋無双は、数ある牛骨ラーメン店の中でもかなりの人気を誇る名店。夕方前に店に着いたので、比較的空いていましたが、それでも次々にお客さんが入ってきていました。メニューは数多く、麺の種類や硬さなどもチョイスできるシステムでしたが、やはり初めてなので基本中の基本である牛骨ラーメンを注文します。
やがて運ばれてきたラーメンは、パッと見はシンプルな塩ラーメンのよう。澄んだ透明感のあるスープに、牛骨から滲み出した油が点々と浮かび、キラキラと輝いて一口目を誘ってきます。

独特の香りと、深みのあるコク。

まずはスープを。うん、やはり豚骨とは違い、シンプルに牛を感じます。少し尖った香ばしさというか、独特の香りと深みのあるコクが口の中に広がり、牛骨ラーメンの真髄を見るような感じ。ちぢれのある細麺は適度な弾力があり、牛骨スープの旨味をたっぷり絡めとります。全体としてはあっさりとしているので箸も進み、アッという間に完食。
牛骨ラーメン、鳥取にあり。この地の歴史と、食へのこだわりが生み出した味わい深いご当地ラーメンです。

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