宍喰浦の化石漣痕
ししくいうらのかせきれんこん □徳島県海部郡海陽町






岩肌に刻まれた、約4000万年前の大地の記憶。
最初に断っておきますが、期待して訪れると、そのこぢんまりとした佇まいに少し拍子抜けするかもしれません。でもじっくりと観察すれば、そして何千万年もの時間が刻み込まれたことを想像してみると、何か不思議な気分にも浸れる場所です。
宍喰は徳島県の最南部の港町です。広大な太平洋に真正面対峙するような場所で、良好な波がたどり着く浦として、サーフィンのメッカでもあります。その港町から細い県道を南へすぐ、広い海に向き合うようにして宍喰浦の化石漣痕が待ちかまえています。

何枚も積み重なった地層が隆起によって垂直に立ち上がったもので、高さ30m、幅20mほどの岩壁。
世界的に見ても珍しいという、貴重な地形。
正直、何も知らないままだと気付かずに通り過ぎてしまいそうな、一見普通の崖です。でもそこに刻み込まれているのは、国内はもとより世界的に見ても珍しいという大変貴重なもの。立ち止まって見ないわけには行きません。この崖は高さ30m、幅20mほど。何枚も積み重なった地層が隆起によって垂直に立ち上がっているのですが、その一番左側の表面こそ、国の天然記念物でもある化石漣痕なのです。

断面をよく見ると、4,000年前の1枚1枚の地層の積み重なりがよく分かる。
太古のロマン、4000万年のタイムカプセル。
よく見ると魚の鱗か亀の甲羅のように岩自体が規則的な凹凸を持っています。約4000万年前という気の遠くなるような昔に、流れる水が作った文様です。砂漠に風紋ができるように、海底にも水が模様を作ります。それが何かの偶然で地層の中に保存され、また何かの偶然でこの場所に姿を現した、というもの。何気ないこの小さな崖には、実は太古のロマンがしっかりと刻み込まれているのです。4000万年のタイムカプセル。この星に起こった無数の奇跡も、こんな小さな小さな偶然が億兆も集まって成し遂げられたのかな、なんて大げさな空想をしながら、海沿いの心地良い県道をもう少し先までドライブすることにしました。

特徴的なのは最上部の地層表面にある魚のウロコのような模様。「化石漣痕」と呼ばれる、海底に残された波の記憶。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 宍喰浦の化石漣痕 |
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所在地 | 徳島県海部郡海陽町宍喰浦 |
問い合わせ先 | 0884-76-3050 | 海陽町観光協会 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | なし |
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LAST VISIT | 201309 |
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