イルカ島
いるかじま □三重県鳥羽市
ノスタルジックな雰囲気漂う、観光の島。
空から見た島の形がイルカに似ていることから、イルカ島と呼ばれるようになった島。本当は日向島という正式名称がありますが、地元でももうすっかりイルカ島で通っています。伊勢湾の鳥羽沖に浮かび、日中は観光施設がオープンしていますが夜になると島には人影がなくなるという、定住者のいない小さな島です。
もともとは海の上で誰よりも静かな無人島でしが、1959年にこの島をまるごと遊園地にしようということで、「イルカ海洋遊園地」が開園されました。イルカやアシカのショーを中心としたこぢんまりとした遊園地としてスタートしましたが、50年以上経った今も基本的なコンセプトは変わらず守り続けられています。つまり、島全体が昭和的アナクロリズムに満たされているということ。景色やショーもさることながら、個人的にはその点が一番魅力的な島でした。
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1959年に「イルカ海洋遊園地」として開園。島全体がひとつのテーマパークとなっている。
ほのぼのとした、イルカとアシカのショー。
船尾に群がるカモメたちを引き連れて、昭和的ド派手なセンスの船がイルカ島の桟橋に着けます。降り立って入場口と掲げられたゲートをくぐると、これまた昭和的モダニズムに従って作られた建物があります。売店や食堂として使われていますが、看板に書かれたレタリングやイラスト、錆びた上から塗り直されたベンチなどが醸し出す雰囲気はとても味があります。フォークソングの世界みたいな島の空気に、忘れてしまった思い出も取り戻せそうな気がしてきます。イルカ島にした理由は忘れましたが、実は中学の卒業旅行で訪れたのがこの島でした。30年ほど経ちましたが、おぼろげな当時の記憶と比べてもイルカ島は何も変わっていない様子でした。
島で一番人気なのは、昔と変わらずイルカとアシカのショーです。これも最近のマンモス水族館で行われる大々的でシステマチックなものではなく、小さなプールでのほのぼのとしたものです。心なしか奔放に見える彼らの、ユーモラスなショーが見どころです。とても心が和みます。
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イルカとのふれあいやアシカのショーなどのマリンレジャーが楽しめる。
それらをひとつずつ掴んで、ポケットに入れてゆく。
また島全体がこんもりとした小山になっていて、リフトで上る山頂には5階建ての展望台が設けられています。ここからの眺めがずいぶん素敵で、答志島をはじめとした伊勢湾に浮かぶ島々がぐるりと一望できます。
いかにも地方のひなびた観光地という雰囲気がいい意味でうまく昇華されたというか、このまま消えて無くなりそうな感じもしないですし、のほほんとしたままずっとこの緩い空気が守られてゆきそうなイルカ島。小さな発見や感動がそこかしこにあって、それらをひとつずつ掴んでポケットに入れてゆきます。また20年後に訪れることもあるかもしれませんが、その時もまた変わらない姿を見せてほしいと思います。
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リフトで山の上まで登れば答志島などの島々、また悠然とした伊勢湾の風景が眺められる。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | イルカ島 |
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所在地 | 三重県鳥羽市小浜町 |
問い合わせ先 | 0599-25-3177 | イルカ島海洋遊園地 |
休業日 | 無休 |
料金 | 大人700円、小人350円 |
駐車場 | なし |
公式サイト | http://shima-marineleisure.com/iruka/map/ |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/日向島 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298195-d1424666-Reviews-Dolphin_Island-Toba_Mie_Prefecture_Kinki.html |
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