えびす洞
えびすどう □徳島県海部郡美波町
打ち付ける波の大爆発は、圧巻の光景。
大浜海岸だけに行く予定が、当地で手に入れた日和佐観光のパンフで見て、少し足を延ばして訪れたえびす洞。でも訪れてみての興奮と感激は、大浜海岸よりも大きいものでした。
えびす洞は、海ガメの産卵地として有名な徳島日和佐・大浜海岸の北側にある海蝕洞。標高52mの岩山に穿たれた、直径30m、奥行き40mもある巨大な洞門です。太平洋の波が時間をかけてくり貫いた洞穴には珍しいイワツバメが生息していたり、岩山をめぐる遊歩道を上がった山上展望台からは大浜海岸が見渡せたり、夫婦和合で恵比須洞神社があったり、ひとつの岩山に見どころがぎゅっと凝縮されています。
大浜海岸の北側にある海蝕洞。海際の岩山に穿たれた、直径30m、奥行き40mもある巨大な洞門。
付近には遊歩道が整備されている。
太平洋からの波が直接打ちつける場所。
岩山に空いた穴の向こうには、真っ青な太平洋。
駐車スペースの横の小さな階段を降りると、ふた手に小道は別れ、右側を進むとすぐにえびす洞があります。そのあたりではすでに洞の穴に打ち寄せる波音がこだましています。少し坂を上り、小高くなったところがえびす洞の正面。大きな岩山にぽっかりと空いた穴の向こうには、真っ青な太平洋が見え、岩影の暗さの中にひときわコントラストを際立たせ、明るく輝いて見えます。
ところがしばらくその美しさに魅了されていると、予想もしなかった出来事が起こりました。それまで穏やかだった洞内に突然轟音が響きだし、その音のただならぬ雰囲気に怖さを感じて本能的に逃げようとしたた瞬間、全身が水浸しに。風の強い日で、高い波がえびす洞に押し寄せ、通り抜けたあとに遊歩道にぶつかって高く跳ね上がってきたのでした。
穴の向こうには、真っ青な太平洋が見える。ただし、ずっと見ていることはできない。なぜなら…
えびす洞のある崖上の駐車場からの眺望。
崖を這うように遊歩道が続いている。
辺りの音を、いっぺんに掻き消すほどの轟音。
離れて見ているとその打ち砕ける波は定期的に押し寄せてきていて、その辺りの音をいっぺんに掻き消すほどの轟音とともに、時には景色を飲み込むような激しい飛沫を上げています。砕けた大波の一部は細かい霧状になってしばらく空中に漂い、日差しを受けて小さな虹がかかっていました。
波が引いたそのあとには、何事も起こらなかったかのように元の静かな洞に戻り、次の大波がくるまではぽっかりと空いた洞門に青い海を映していました。
訪れたのは夏から秋に変わる季節、快晴の青空とは裏腹にまさに荒波という感じの波の高い日。後から調べてみると、普段は穏やかな海であることが多いようです。でもあの激しい光景、迫り来る轟音を体験すると、また次訪れる時にも荒々しいえびす洞を見てみたいと思っています。
太平洋からの波がえびす洞で集約され、一気に噴き上がってくる。時には壮絶な波に。
水飛沫に小さな虹がかかる。
MAXの波が噴き上がり、視界が奪われるほど。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | えびす洞 |
---|---|
所在地 | 徳島県海部郡美波町日和佐浦 |
問い合わせ先 | 0884-77-3617 | 美波町産業振興課 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | 無料駐車場 |
公式サイト | https://www.town.minami.lg.jp/docs/400.html |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/恵比須洞 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1121416-d12434698-Reviews-Ebisudo-Minami_cho_Kaifu_gun_Tokushima_Prefecture_Shikoku.html |
LAST VISIT | 200909 |
※掲載のデータは当ページ更新時点でのものです。以後の変更や詳細な情報につきましては、ご自身でお問い合わせの上ご確認いただきますよう、あらかじめご了承ください。