不動池

ガラス細工のような美しさを纏う、神秘の火口湖。

熟練の技師が作り上げたガラス細工みたいに、不動池はえびの高原の真ん中で美しく澄んだ色をたたえています。
水面の標高は1228m。かつての噴火口に出来た火口湖であり、直径約200mの美しい円形をしています。そして何よりも特徴的なのが水の色。不動池の周囲は20mほどの高さの急斜面が取り囲んでいて、流れ込む川も流れ出す川もありません。さらに水が強い酸性のため、生物にとってはとても暮らしにくい環境。澄んだ水には窪みのため波も立たず、ただ静かにコバルトブルーの水面に空を映します。

かつての噴火口に出来た火口湖で、直径約200mの美しい円形。水の色が美しいことで知られる。

その名の通り、じっと動かずに静寂をたたえる小さな湖。

濃い霧が立ち込めては消え、めまぐるしく変わる天候の中でも、忍耐強く存在をアピールするように、不動池は青く澄んだ色を水面に纏っています。時折ガスの薄いところから差し込んだ光が、水面をアクアブルーに仕立て上げてます。いくら曇っていて霧が立ち込めていても、この池の色はいつも変わらないような気がします。
その名の通り、じっと動かずに静寂をたたえる小さな湖。ドライブウェイ沿いにあるため、さっと見て通りすぎてしまいがちですが、周辺には散策コースも整備されています。小一時間ほど、えびの高原に粛々と佇む不動池の周りを、優しく語りかける自然を感じながら散策するのがおすすめです。

流入する川もない池。えびの高原にはこのような火口湖が幾つも存在する。

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