天翔大橋

深い谷に描かれた、日本一のアーチ橋。

通り雨の止んだ国道218号線を走っていると、「日本一のアーチ橋」という標識を発見。日本一にはめっぽう弱いため、自然とハンドルが傾きます。その橋の名は天翔大橋。特にガイドブックによく登場するものではないですが、その橋はなかなかの感銘を与えるスケールの大きな橋でした。
高千穂峡を作り出した五ヶ瀬川が流れる深いＶ字谷。そこに架る巨大な鉄筋コンクリートのアーチ橋は垂直に支える橋脚がない分、その谷の大きさをより誇張させ、自分自身を大きく見せています。どうやって造ったんだろうと、素直に好奇心が湧いてしまいます。全長は463m。コンクリートのアーチ橋としては日本一の長さだそうです。さらに水面からの高さは143mあり、これは車が通れる橋として日本一の高さなんだそうです。また橋の中央部には風力発電装置が備え付けられていて、夜間の照明に利用されています。

高千穂峡を作り出した五ヶ瀬川が流れるＶ字谷に架る、日本一大きな鉄筋コンクリート製のアーチ橋。

頭上には大きな空、眼下にははるか水の流れ。

五ヶ瀬川から見上げるとちょうど鳥が翼を広げた形に見えるということと、この橋が未来への架け橋になるように願って天翔大橋と名付けられましたが、実際に走ってみると高さと景色に驚きます。山々が幾重にも連なる光景、頭上には大きな空、眼下にははるか水の流れ。それこそ天を翔けているような感覚で、まさにその名に違わぬ橋でした。
この辺りには天翔大橋のような巨大な橋がたくさん架けられていて、その様子は日之影町のひとつのシンボルとなっています。青雲橋、龍天橋など、それぞれに個性を魅せるビッグアーチをめぐるのもまた楽しいものです。

日之影町には他にも「青雲橋」「龍天橋」などの巨大な橋が集まっている。

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