御厨人窟
みくろど □高知県室戸市
小さな洞窟は、空海が悟りを開いた場所。
太平洋の荒波が幾重にも重なり激しく打ちつける室戸岬。荒涼とした景色の続く周辺で、海から道を挟んですぐに切り立った崖の下に、ぽっかりと口を空いた洞窟です。ふたつ並んでいる穴の左側が御厨人窟、右側が神明窟と呼ばれます。
はるか1200年ほど前、弘法大師がこの御厨人窟で寝起きをしながら隣の神明窟で修行を行い、そしてそこで悟りを開いたとされる場所です。そのため、御厨人窟は四国八十八箇所霊場の番外札所とされています。
室戸岬の近くにある御厨人窟は、空海が悟りを開いた場所とされる。隣にある神明窟、入口それぞれには鳥居がある。
向かって右側が「神明窟」。
左側、こちらが「御厨人窟」の鳥居。
神秘的に見る者を誘う洞穴に、待ち構えるもの。
どこか神秘的に見る者を誘う洞穴、入ってみると奥行きはそれほどなく、せいぜい50mくらいでしょうか。真夏なのに洞窟内はかなりひんやりとしています。照明などもなく、洞窟の入口から背中越しに差し込む外の光だけを頼りに歩き進むと、何やらクチュクチュという生き物の鳴き声が洞窟内で反響していることに気付きます。一番奥の五社神社のあたりまで行くと、その音は予想通り、コウモリの鳴き声でした。それもかすかに視界が効くらいの闇の中で、尋常でないほどたくさんのコウモリ。入口より少し高くなった天井にびっしりぶら下がっています。苦手な人にはちょっと怖いかも。
御厨人窟の洞内に鎮座する「五所神社」。明かりとなるものは洞口から入る光のみで、天井にはコウモリもいるようだ。
この洞窟の中で空海は悟りを開いたという。
見上げると断崖絶壁になっている。
日本の音風景100選にも選定された、洞窟内に響く波音。
その音の他に聞こえるのは、洞窟の岩壁を反射しながら耳に届いてくる波の音。反響しながら聞こえるその波音は、豪快であったり流麗であったり、その時々で聞こえ方が変わる不思議な音。日本の音風景100選にも選定されている素敵な音です。
引き返そうとした時、なんだか外から見た時よりもかなり大きく見える洞窟の入口。そこから見えるものは、まさに「空海」の名にもなった通りの青空と青海。外の世界の光が入口に切り取られた形で差し込む光景がとても印象的で、神々しいまでに美しいものでした。
御厨人窟の中からは鳥居越しに太平洋が見える。神秘的な雰囲気に満ちていた。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 御厨人窟 |
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所在地 | 高知県室戸市室戸岬町 |
問い合わせ先 | 0887-22-5134 | 室戸市観光深層水課 |
休業日 | - |
料金 | 無料 |
駐車場 | 敷地内無料駐車場 |
公式サイト | https://www.city.muroto.kochi.jp/pages/page0300.php |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/御厨人窟 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023358-d7126193-Reviews-Mikurodo-Muroto_Kochi_Prefecture_Shikoku.html |
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