かどや・浜松餃子

昔ながらの大衆食堂で味わう、浜松餃子。

浜松と言えば鰻が名物ですが、実は餃子の街でもあります。市内にはたくさんの餃子店があり、見ても食べても特徴のある浜松餃子が楽しめます。その中でも特に有名なお店「むつぎく」を訪ねてみましたが、残念ながら定休日のため今回は郊外の天竜川駅近くにある「かどや」へ。
周辺の住宅街に完全に溶け込んだ外観のかどやに入ると、どこか懐かしい昔ながらの大衆食堂の雰囲気。日用雑貨や駄菓子なども売っていて、寅さんの映画の舞台になりそうな佇まいが素敵です。小さい頃、なけなしの小銭を握りしめて駆け込んだ近所の駄菓子屋のような、親しみのあるざっくばらんな空気。気さくな店のおばさんに餃子を注文します。

浜松市の郊外に店を構える「かどや」の店内は、まさに昔ながらの地元の食堂。（写真は移転前のもの）

大きな看板が目印だった（移転前）。

移転後の「かどや」の外観。

パリパリなのに、モチっとする不思議な食感。

いわゆる浜松餃子的な、円形に並べて真ん中にもやしを盛ったスタイルではないですが、これがかなりの美味。こんがりと焼き目がつき、少し厚めの皮はパリパリしているのに、食べてみるともちっとする噛み応えが登場する不思議な食感です。中身の餡はあっさりとしていて、どんどん食べ進めてしまいます。家族みんなで食べられるように、ニンニクの量を少な目にして、具もキャベツやタマネギなどの野菜を中心にしているんだそうです。
ジョッキ１杯、餃子の皿ひとつ。それで十分な至福の時間を楽しんでいると、店のテレビではナイター中継が始まり、それに合わせたように店にやってきたのは初老の男性。うちわを片手にランニング姿、いつもやっているという風に餃子とビールを注文して、さっそく店の空気感に溶け込んでいました。

厚めの皮はパリパリしているのに、食べてみるともちっとする噛み応えが登場する不思議な食感。

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