紀の松島

風光明媚な景観と、遊覧船で巡る島々の個性。

紀の松島へは勝浦港から出航している遊覧船に乗り込んで向かいます。大小約130の島々から成る紀の松島。太平洋の荒波に削られて出来たその荒々しい奇岩は目を見張るほどに変化に富んでいます。獅子の形をしたライオン島、岩礁に温泉が湧くらくだの湯などは必見の紀の松島名物。
遊覧船では、そんな風光明媚な島々の様子を優雅に甲板から眺めるわけですが、約50分の乗船中には思わず息を飲むアクロバティックな航行もあり、バラエティ豊かな楽しさを味わえるんです。基本的にはのんびりと、船内のアナウンスを聞いたり聞かなかったり、海を渡る風に目を細めながら大小の島々が折りなす風景を楽しみます。

大小130あまりの島が、勝浦湾に浮かぶ。その様子は日本三景の松島になぞらえ、紀の松島と呼ばれる。

遊覧船では太平洋の雄大さも実感する。

外洋に直接面するため、荒々しい造形が特徴。

ちょっとしたスリルも味わえる、ストーリーのある遊覧船。

ただ誰もが少なからず緊張してしまうだろう瞬間が待っています。それはちょうど船の幅ほどしかない、岩と岩の間をすり抜ける時です。これからちょっと冒険してみましょう、的なニュアンスのアナウンスがなされ、前方にその狭い岩のゲートが迫ってくると、本当にこの船は何事もなく通り抜けられるのかハラハラしてきます。でも船首がイルカの顔をしたかわいらしいこの船は、平然と得意気にすり抜け、直後にざぶんとひとしきり大きく揺れてからは、また元通りの平和な航海に戻るのでした。

湾内から海へ出ると、風や波が変わる。さまざまな青色が混ざる世界を、遊覧船で約50分楽しめる。

ラクダの形をした岩があることから「らくだの湯」として親しまれた露天風呂。2012年に閉鎖された。

遊覧船とは違うが、勝浦港に停泊していたユニークな船。

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