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パナソニックミュージアム パナソニックミュージアム

パナソニックミュージアム

ぱなそにっくみゅーじあむ □大阪府門真市
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オススメ度

引き込まれる、松下幸之助の世界。

とにかく、素晴らしいミュージアムです。何気なく訪ねてみたのですが、特に展示内容が秀逸。パナソニックの創業者である松下幸之助氏の哲学を学べること、そして創業時のレトロな電化製品から最新の家電までが揃うタイムトラベル的な展示を楽しめること。その両方ともに究極的なレベルで揃えられており、館内では興奮を抑えることができないほどでした。

パナソニックミュージアム

世界的大企業、パナソニックの本拠地。

パナソニックミュージアムは旧松下電器時代の第3次社屋があったその場所に1968年に作られた企業博物館を、2018年にリニューアルし開館しました。それは創業100周年の時。大阪府門真市の西三荘というローカル駅を降りてすぐのところにあります。しかしここは実はパナソニックの本社所在地。世界的大企業のお膝元なのです。隣の守口市にまで広がる広大な敷地に、パナソニックグループのあらゆる施設や機能が集結しています。パナソニックミュージアムはその敷地の一部に建てられました。予約などもいらないし、無料で公開されている施設です。

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2棟構成で、その魅力に迫る。

パナソニックミュージアムは創業者の生涯を紹介することを通じてその経営哲学や人生観を学べる「松下幸之助歴史館」、パナソニックがこれまでに世に生み出した製品が約550点が展示される「ものづくりイズム館」の2棟で構成されています。建物外観は1933年にこの地に建てられた本店社屋を再現したもの。窓にはめられた円形のステンドグラス、それは当時のままのものだそうです。入口手前には大きな松下幸之助像があります。

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目から鱗のような、珠玉の内容。

ではまず「松下幸之助歴史館」から。館内は照度を落とした空間で、見せたいものが視覚的にも良く伝わって分かりやすくされています。壁のない大きな一体の空間ですが、最小限の仕切りでも絶妙に分節され、順路が設けられています。その順路に沿って見ていくと、松下幸之助氏の生い立ちからその生涯を辿っていく中で、氏の偉業や哲学、パナソニックの歴史が学べるようになっています。随所に氏の格言や思想が掲示され、その結果生み出された事物、あるいは社会にもたらした影響がストレートに伝わってきます。これが素晴らしく、私のような若輩には目から鱗のような珠玉の内容なのです。その人生観、経営論、組織論、何においても人間というものを中心に置いた考え方には感銘を受けます。

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松下幸之助の生涯を、追体験する。

展示物の見どころは、1918年創業期の作業所を原寸大で再現した「創業の家」。細部まで繊細に表現されていて、青年松下幸之助も今にも動き出しそう。そこには飛躍を誓った志が満ちています。
順路に沿って7章に分けられたゾーンがあります。数々の骨董品級の家電製品や、当時の広告、書物や勲章などの貴重な展示物とパネルや映像で、94年という松下幸之助の生涯を追体験します。9歳の時に小学校を中退した後、数々の苦難を乗り越えながら成し遂げた数々の偉業が、実感値をもって学べます。開発や販売に懸ける熱い思いは、驚きを超えて尊敬に値するものがあります。またそれが受け継がれた企業を育てたという意味においても、まさに稀有の人物だったとあらためて感じさせられました。

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家電の博物館、「ものづくりイズム館」。

もうひとつの建物、「ものづくりイズム館」へ。こちらではパナソニック創業から100年以上の歴史の中で世に送り出してきた製品から、記念碑的なものから話題になったものまで、選りすぐりの製品が展示されています。テレビ、冷蔵庫、洗濯機、扇風機、掃除機。あらゆる身近な家電製品の、その黎明期から始まる系譜を見られるのが面白いです。デザインや機能は時代を重ねるごとに変わり、たった10年ほど前の製品でも今のものとは違うことがよく分かります。

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昭和の家電デザインには、表現しがたい愛着がある。

それにしてもレトロ家電の魅力は絶大です。子供の頃、自分の家や親戚の家にあった見覚えのある家電が特に心を打ちます。そしてその頃の思い出が蘇ってくるのを楽しむのです。あの頃の家電のデザインは表現しがたい愛着があります。その時代には意匠的にも機能的にも至極真面目に追求されたもので、昨今は昭和レトロブームが叫ばれていますがそんな表面上のことではなく、時代が求めたものであったのです。
脚付でスピーカーと一体になったレコード台は久しぶりに見ました。愛用していた赤いラジカセ、12個のチャンネルボタンが付いたテレビ、二槽式の洗濯機、指が入ってしまう扇風機。懐かしい記憶が呼び起こされます。自分はそうなのですが、たぶん誰しもがそう思えるようにあらゆる時代の家電が揃えられています。

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大阪万博で伝説となった、「人間洗濯機」。

そして1970年の大阪万博で大きな話題となった、「人間洗濯機」ことウルトラソニックバスが見られるのも大きな見どころです。人間がすっぽり入って、食器洗い機みたいに洗われるわけですが、万博の象徴のひとつを見られるのも非常にレアな機会なのです。
また知ってる人は知ってる松下電器時代のキャラクター「ナショナル坊や」のコーナー、また充電池の黎明期に活躍した「エボルタくん」といった懐かしのキャラにも出会えます。昭和世代には堪らない演出も、ものづくりイズム館では体験できるのです。

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語録を集めて、真の意味を知る。

もはや完全にパナソニックの世界にどっぷりと心酔してしまったわけですが、最後にご紹介したいことがひとつ。それは松下幸之助歴史館にある、面白い仕掛けです。展示空間の随所に松下幸之助氏が残した語録を書いたカードが30枚設置されていて、展示を見ながら集めていくことが出来るのです。そのまま持ち帰れるもので、もちろん30枚全部集めました。その全てがまさに金言であり、立派な語録集が出来上がりました。
というわくで、かなり見ごたえのあるミュージアムなのです。今回は限られた時間しかなかったので、もう一度腰を据えて、じっくり鑑賞したいと思っています。

パナソニックミュージアム

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アクセスマップ

詳細情報

名称 パナソニックミュージアム
所在地 大阪府門真市門真1006
問い合わせ先 06-6906-0106 | パナソニックミュージアム
休業日 日曜日・祝日および会社休日
料金 無料
駐車場 -
公式サイト https://holdings.panasonic/jp/corporate/about/history/panasonic-museum.html
wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/パナソニックミュージアム_松下幸之助歴史館
食べログ
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023530-d1425045-Reviews-Panasonic_Museum-Kadoma_Osaka_Prefecture_Kinki.html
LAST VISIT 202312

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