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安乗崎灯台 安乗崎灯台

安乗崎灯台

あのりさきとうだい □三重県志摩市
公式HPwikipediaトリップアドバイザー食べログ日本の灯台50選
オススメ度

日本の灯台50選、個性的な四角形。

やはり灯台というものは全くもって特別な場所です。船の舳先に立ち、大海原と対峙する場所。そこはいつも静けさに満ちていながら高揚から寂寥まで幅広い感情が湧き起こり、心が激しく動かされる場所でもあります。たいていはアクセスしにくい僻地にありますが、わざわざ目的地にする価値が十分にある旅の要素だと思っています。それは灯台に登ることによって、より一層感じられます。でも日本で常に登ることができる灯台は、実は全国3118基のうちわずか16基しかありません。そのうち2基が志摩半島にあります。15年ほど前に訪ねた大王埼灯台と、今回初めて訪問した安乗埼灯台です。

安乗崎灯台

的矢湾と熊野灘を、東西に分ける岬。

安乗埼灯台は英虞湾を抱く志摩市の最東端の岬にあり、北側の湾口の内海は上質の牡蠣で有名な的矢湾となります。周辺の海域には暗礁が多く、昔から海の難所として知られた場所でした。江戸時代には幕府が燈明堂を設置しましたが、近代的な灯台としては1873年に日本で20番目に建てられた歴史ある灯台です。初代は木造で八角形をした珍しい灯台でしたが、岬の侵食によって灯台を移動させるのを機に1948年に現在の鉄筋コンクリート造の灯台に改められました。初代は今も東京にある「船の科学館」で見ることができます。

安乗崎灯台

景色の中に突き出した、断崖の台地。

安乗埼灯台の周辺は綺麗に整備されていて、開放感溢れる景観も相まって素晴らしいです。大きな空と大きな海の景色の中に突き出した断崖の台地には、芝生広場や松林があり、またカフェが入る建物や安乗埼灯台資料館もあって、ゆっくり過ごせる場所になっています。松林の中にはどういうわけか、どこでもドアとタイムマシンが無造作に置かれています。また海崖ギリギリのところにある東屋では、眼下に打ち付ける波飛沫の迫力と音を楽しむこともできます。

安乗崎灯台

青空を背景に、真っ白で直線的なフォルム。

その芝生広場の向こうに、安乗埼灯台が聳え立ちます。高さは約16m、白亜の灯台で、その最大の特徴は灯塔と最上部の踊り場が四角形であること。国内では大変珍しい形で、歴史的背景も含めて「日本の灯台50選」に、また国の登録有形文化財にも指定されています。青空を背景に、真っ白で直線的なフォルムが印象的。鋭敏に冴えわたるシルエットで、蒼天にエッジを効かせています。下から見上げると正方形の踊り場も印象深く、灯台というよりはなにかもっと事務的な塔、例えば単なるエレベーター塔とか、消防署の訓練塔みたいなイメージもします。

安乗崎灯台

世界の端っこで、眺める景色。

扉は全て開放されていて、内部はコンクリートの螺旋階段になっています。過去の写真やコンテストの写真が展示されていて、またロケ地となった映画にまつわるものなんかも飾ってあります。
踊り場からの景色は絶景です。心地よい海風と波の音だけが聞こえ、東側には雄大な熊野灘、西側には穏やかな的矢湾、南側には英虞湾の島々が見渡せます。足元には灯台まで伸びる道と芝生広場が見えて、自分がある意味世界の端っこに立っていることが強く感じられます。どこかから、聞いたことのない鳥の声までしてきます。この安乗埼灯台から先のまだ誰も知らない世界から、まだ誰も知らない鳥が鳴いているかのようでした。

安乗崎灯台

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 安乗崎灯台
所在地 三重県志摩市阿児町安乗794-1
問い合わせ先 0599-47-5622 | 公益社団法人燈光会 安乗埼支所
休業日 年中無休
料金 大人(中学生以上)300円、小人(小学生以下)無料
駐車場 無料駐車場
公式サイト -
wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/安乗埼灯台
食べログ -
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1019679-d3962686-Reviews-Anorisaki_Lighthouse-Shima_Mie_Prefecture_Tokai_Chubu.html
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