岐阜城

ぎふじょう　□岐阜県岐阜市

稀代の武将が愛した、金華山頂の名城。

斎藤道三、織田信長という2大戦国武将の居城として歴史に名を刻む岐阜城。岐阜市内のどこからでも見える金華山の頂に聳え立ち、昔も今もこの地の象徴として君臨し続ける名城です。金華山の急峻な山頂にあり、日本アルプスから濃尾平野、関ヶ原や伊吹山、木曽山脈や伊勢湾までを一望する壮大な眺望。戦乱の時代において軍事的にも重要な役割を果たした要塞であり、今もその風格に満ちた岐阜城を訪ねました。

文字通り、最高峰に屹立する城郭。

岐阜城へはロープウェイで金華山を登ります。山頂駅から山道を５分ほど歩いた、天守閣は金華山で最も標高が高い地点（329m）に建てられています。文字通り最高峰に屹立する城郭です。二の丸門を過ぎると、その天守閣が樹々の合間から突然顔を出します。青い空に映える白壁と、太陽を浴びて鈍く輝く屋根瓦。現在の天守は1956年に再建された模擬天守ですが、堂々たる容姿で素直にカッコいいと思います。

金華山そのものが、まさに城塞だった。

そんな岐阜城を眺めながら、歴史を少し。この場所には鎌倉時代から幕府による砦がありました。その後戦国時代に美濃国の戦国武将である斎藤道三によって本格的な城として整備され、後に織田信長が攻略し自らの居城としました。名将ふたりが惚れ込んだ理由は、その軍事要塞としての強固さにありました。長良川から急峻な斜面の上にあり、また山全体に櫓や曲輪、堀切を配し、金華山そのものがまさに城塞として作り上げられたのです。織田信長はそれまで「井の口」と呼ばれていた土地を、中国の故事にちなんで「岐阜」と改め、また「稲葉山城」を「岐阜城」と改名しました。そして有名な「天下布武」の朱印を、ここ岐阜城から発したのです。

日本で初めての、観光用の模擬天守。

信長によって岐阜の城下町も大いに発展し、現代につながる町の基礎が作られていきました。その後関ヶ原の戦いを制した徳川家康によって岐阜城は廃城となりましたが、信長が残した功績は今も市民から讃えられています。江戸時代以降は天守のない時期が長く続きましたが、1910年に再建。日本で初めての観光用の模擬天守だったそうです。しかし1943年に失火で焼失したため、現在の天守が再建されたのです。

自分が城主になったような気分で。

さて、今こうして目の前にある岐阜城の天守。さっそく中に入ってみます。鉄筋コンクリートのがっしりした造りで、3層4階構造になっています。中央に階段があり、3階までは道三と信長に関する展示コーナーになります。最上階の4階は展望台。ここでは圧巻の大パノラマを楽しめます。金華山山頂からさらに15mほどの天守のため、標高約350mからの360°眺望。はるか眼下に長良川の流れがあり、ずっと遠くまで続く街並みと山並みを眺められます。自分が城主になったような気分で。どの天守閣でも感じる、あの独特の不思議な優越感です。

360°に広がる、圧倒的なパノラマ眺望。

それにしてもこの岐阜城からの眺望は一級品です。広い広い世界を、長良川が悠々と流れています。北側に延々と重なり合う山々。西側には養老山脈が広がり、一番奥には大きな伊吹山が見えます。南側にははるか遠くまで続く濃尾平野。名古屋市内の高層ビル群が見えます。東側には木曽山脈や南アルプスの山々が続いています。色々な眺望ポイントも訪ねてきましたが、間違いなくトップクラスの眺望でした。夏期には夜もロープウェイが運行され、この壮大な風景の夜景バージョンを楽しむことができます。いつか是非体感したいと思います。
また金華山の豊かな自然林、すぐ近くにある資料館、尾根沿いに少し歩けば店舗レストランなど、岐阜城の間近にも見どころがたくさんあります。歴史に興味があってもなくても、また城が好きでも嫌いでも、とにかく全ての人が満足できるお城でした。

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称	岐阜城
所在地	岐阜県岐阜市金華山天守閣18
問い合わせ先	058-263-4853 ｜岐阜城
休業日	年中無休
料金	大人：200円 / 小人：100円
駐車場	有料駐車場
公式サイト	https://www.city.gifu.lg.jp/kankoubunka/kankou/1013051/1005097/1005098.html
wikipedia	https://ja.wikipedia.org/wiki/岐阜城
食べログ	-
トリップアドバイザー	https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298112-d1314203-Reviews-Gifu_Castle_Inabayama_Castle-Gifu_Gifu_Prefecture_Tokai_Chubu.html
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