忠節橋
ちゅうせつばし □岐阜県岐阜市
金華山を背に、無骨と端正が同居する橋。
谷汲山華厳寺を参拝したあと、次に向かった岐阜城への道中に通りかかった忠節橋。長良川の悠然たる風景にあって、無骨なまでに建築めいた橋に、一目惚れしてしまいました。ガイドブックでは紹介されることは少ないかもしれません。でも載らないけど見るべきものは実はたくさんあるのです。忠節橋もまさにそんな存在。初めて見た瞬間、そこには何か奥が深いエピソードがあると直感した橋でした。
日本には4本しかない、珍しい形状の橋。
1884年に初代が架けられた忠節橋は、現在のものが4代目。約10年の歳月を経て、戦後間もない1948年に完成しました。長良川をまたぐ国道157号線上にあり、長さは266m。岐阜市中心部に出入りする南北の交通の要衝です。その南北の道は忠節橋通りと呼ばれていて、この橋の重要性を物語ります。ブレーストリブ・バランスト・タイドアーチ橋という特殊なアーチ橋で、日本には4本しかない珍しい形状の橋。ゆえに独創的なシルエットをしていて、長良川や金華山の風景と相まってとても印象的な光景を楽しめます。
美しい風景の、主役である忠節橋。
長良川の堤防へ上り、忠節橋の全景を眺めます。中央部のアーチ形状と、その左右へ一体となって伸びる水平の部分が特徴的。分節がなく波打つような形で、その継続性と流線形が美しい橋です。かなり巨大なのに景色に対して威圧感がないので、眺めていてとても落ち着く橋です。眼下に流れる長良川は想像以上に豊かな水量で、西日を浴びてキラキラとした水が流れてゆきます。川を渡る風も心地よく、いつまでもここで休んでいたい気分。橋の向こうに見える金華山、山頂に白く輝く岐阜城がそびえます。この美しい風景の主役である忠節橋。今度は渡りながら観察してみます。
かつては、路面電車も走っていた。
まず驚くのは、その重厚な鉄鋼。濃密に鉄骨が組まれており巨大な籠の中に入れられたような、しっかり囲まれる感覚があります。遠くけら眺めていた時とはまた全然違って、重くどっしりと構える様は圧巻の存在感です。
また忠節橋は幅が18mほどあり現在は4車線が走っていますが、かつては真ん中の2車線部分には路面電車が走っていました。2005年に廃線になるまで、忠節橋では市電と自動車がひしめき合って渡っていたそうで、一度見てみたかったなという気持ちになります。
私は岐阜市民ではないですが、路面電車は今も地元の方々のノスタルジックな心象風景になっているのではないでしょうか。そして今も、多くの人やモノを繋ぎ続けています。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 忠節橋 |
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所在地 | 岐阜県岐阜市忠節町4丁目 |
問い合わせ先 | 058-251-1321 | 木曽川上流河川事務所 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | https://www.cbr.mlit.go.jp/kisojyo/livecamera/Ie/line_view.html?camno=14&area=3 |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/忠節橋 |
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