武庫大橋
むこおおはし □兵庫県西宮市






今の時代にこそ、真価を発揮する名橋。
普段は何気なく使っていて気づかないけれど、実はすごい歴史的意義や考えもしなかった価値のあるものに、時々出会います。この武庫大橋も、そのひとつ。車に乗り始めた頃から、よく通った東西の大動脈国道2号線。それと阪神間では特に大きな南北に流れる武庫川が交わるところに架かる橋です。長さは262m、片側2車線のコンクリート橋ですが、なんとなく意匠的にカッコいい橋だなとは感じていましたが、ふとした時に調べてみたら。。
武庫大橋はまず長い歴史を纏っています。開通したのは1926年。もうそろそろ100年を数える老橋です。かつては路面電車も走っていたそうで、今そこに名残を探すことは出来ませんが、古くからたくさんの交通の往来があったことを想像させます。

武庫大橋は国道2号線と武庫川が交わる交通の要衝に架かる橋。「日本百名橋」にも選ばれている。


橋上は4車線で歩道も広々としている。


コンクリートとアイアンの欄干。
阪神間モダニズム花開いた地に、相応しい意匠を。
そして歴史は武庫大橋に、唯一的な素晴らしい意匠を与えました。今あらためてこの橋を眺めると、この場所が担っていた歴史的な役割が果たした、十分すぎるほどのデザインを楽しむことが出来ます。
かつてこのエリアでは、甲子園の番町街と呼ばれる住宅地、有名な甲子園ホテル、さらに海側では大規模な保養地の開発も進んでいました。いわゆる阪神間モダニズムが花開いた地。その地にふさわしい橋として、武庫大橋は建造されたわけです。だから建築材からデザインまで、徹底的なこだわりが詰め込まれた橋として誕生したのです。

武庫大橋の欄干や街灯が、川沿いの松並木を背景に風情を漂わせる。


瀟洒な街並みに相応しい佇まい。


国道2号線が走るため交通量は多い。
西洋建築の意志を、随所に秘めて。
美しく飾られた花崗岩の欄干、青銅製のモダンな街路灯は建造当時のものといいます。ところどころには武庫川に突き出すようにバルコニーが設けてあり、優美な流れを楽しめるように設計されています。特異なカーブが美しいアーチが繰り返され、河岸から見上げる時の流麗なフォルム。重厚感も合わせ持つ外観は、今この時代にこそ真価が発揮されるようです。西洋建築の意志を随所に秘めて、武庫大橋は今も雄大に構えています。
そんなわけで日本百名橋にも選定されている武庫大橋。それを知ってからは、通るたびにじっくりと、その美貌を楽しんでいます。

美しく飾られた花崗岩の欄干、青銅製のモダンな街路灯は建造当時のものだそう。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 武庫大橋 |
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所在地 | 兵庫県西宮市~尼崎市 |
問い合わせ先 | 06-6553-8825 | 大阪国道事務所 |
休業日 | - |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | - |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/武庫大橋 |
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LAST VISIT | 202006 |
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