大台ヶ原

おおだいがはら　□奈良県吉野郡上北山村

神秘的な自然が広がる、日本百名山の清峰。

紀伊半島にありながら、空が澄めば富士山まで見えるという清峰、大台ヶ原。標高1673mの日出ヶ岳を最高点として、頂上が平坦な複数の山が連なる台地状の山塊です。様々な特殊地形や季節に移ろう大自然が魅力たっぷり。近畿地方を代表的する山のひとつであり、日本百名山にも選定されています。
大台ヶ原では年間降水量5000mmを超えることもあり、屋久島と並んで雨の多い場所としても有名です。海まで約20kmしかないのに1500mもの急斜面を形成していて、その急峻な壁が大量の雨をもたらすためです。

標高1673mの日出ヶ岳を最高点として、頂上が平坦な複数の山が連なる台地状の山塊。「日本百名山」。

吉野熊野国立公園に属している。

大自然の中を歩く複数の散策コースがある。

雨の多い場所で、植物たちも瑞々しい。

「森林浴の森100選」にも選ばれている。

立ち枯れの木々が印象的な、正木ヶ原。

訪れた日も雨は降らないものの、深い霧が立ち込める一日です。山々の斜面に張り付いた大蛇のような大台ヶ原ドライブウェイ、麓の国道からの細く曲がりくねった山道を約25km。標高1570m地点にある駐車場の周りには、大台ヶ原の自然や歴史を学べるビジターセンターの他に食堂や売店、宿泊施設などが並び、人気のハイキングコースの起点となっています。
真夏の太陽を覆い隠した厚い霧は、揺らめく白い羽衣のように森を満たし、しっとりとした涼しさが流れる散策道を歩き始めます。幻想的な森の中を、立ち枯れの木々が印象的な正木ヶ原、森に突然開けたササの草原・牛石ヶ原、そして日出ヶ岳山頂と並ぶ最大の見どころ、足もすくむ約800mの断崖絶壁を見下ろす大蛇嵒、豊かな清流に掛かるシオカラ谷吊橋をめぐる、約8.4km、休憩をはさみつつ約3時間の行程です。

正木ヶ原や牛石ヶ原ではトウヒが立ち枯れた広場が見られ、一面が笹に覆われた独特の風景を見せる。

森にも霧が立ち込めて幻想的な雰囲気。

かつては森だったという「牛石ヶ原」。

「シオカラ谷」を流れる「東の川」。

シオカラ谷には吊り橋がかかっている。

変幻自在の霧が、大台ヶ原の時間を決めている。

次から次に吹き上げてくる新しい霧、待ってくれていたようにそっと姿を表す野生の鹿たち、何か遠い時代のしるしのような白く朽ちたトウヒの木、小径の脇には何種類ものキノコが小人のように立ち、鹿の群れは景色と同化したように草を食んでいます。そして変幻自在の霧が大台ヶ原の時間を決めているかのようです。霧がそこに留まっていれば時間は止まって見え、風に流され霧が動けば時間はその早さに合わせて進んでいるように見えます。ぼんやりと拡散する太陽光が空や森全体を淡く照らし、神秘的な雰囲気の中を歩き続けます。

いよいよ霧が濃くなり、すぐそこにある立ち枯れの木でさえ輪郭が朧げになってきた。

無数の木々が霧に包まれてゆく。

「牛石ヶ原」は完全に深い霧の中に。

鹿たちは平然と草を食んでいた。

少し霧が晴れてきた、森の中。

船の舳先のように、絶景に細く突き出した大蛇嵒。

たどり着いたのは大蛇嵒。船の舳先のように絶景に細く突き出した奇岩です。この日は霧が深く深く立ち込め、そこから見えるものは何もなく、ただ奥行きのある画用紙みたいな不思議な空間。景色のない景色もまた絶景。まるで雲の中を進む船に乗った気分で、どこか夢の中にいるような気持ちを楽しみました。

「大蛇嵒」越しに見えるのは紀伊山地の壮大な山並み。1,000mを超す峰々が見渡すかぎり続いている。

尾根伝いに大蛇嵒へ向かうルート。

この階段を上れば大蛇嵒に到着する。

この日は深い霧だったが、逆に真っ白な世界は絶景だった。

立ち枯れは昭和34年の伊勢湾台風がきっかけだったという。

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称	大台ヶ原
所在地	奈良県吉野郡上北山村
問い合わせ先	07468-3-0312 ｜大台ヶ原ビジターセンター
休業日	-
料金	-
駐車場	無料駐車場
公式サイト	http://kinki.env.go.jp/nature/odaigahara/odai_top.htm
wikipedia	http://ja.wikipedia.org/wiki/大台ヶ原山
食べログ	-
トリップアドバイザー	https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1121335-d1385928-Reviews-Odaigahara-Kamikitayama_mura_Yoshino_gun_Nara_Prefecture_Kinki.html
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