臥龍山荘
がりゅうさんそう □愛媛県大洲市
月光に酔う、風流を極めた芸術的名建築。
大洲城を中心とした城下町、伊予の小京都とも呼ばれ、風情ある町並みが残る大洲。その町の東部を流れる肱川沿いにある臥龍山荘は、約3000坪もの広大な敷地に建てられた数寄屋造りの名建築です。もとは江戸時代に伊予藩藩主の遊賞地として利用されていました。その後幕末から明治中期にかけては一時荒廃しましたが、地元の貿易商河内寅次郎が巨額を投じて再建されたものです。実に4年の歳月をかけて大改修された臥龍山荘は、隅々まで凝らされた匠の技が光る素晴らしい山荘です。
明治40年に建てられた山荘で、臥龍院・不老庵・知止庵という3つの建物からなる。
肱川に映る月光が反射して、天井を照らす。
門をくぐると、そこは明治時代の文学作品に出てきそうな、優雅で質実な雰囲気に満ちています。主な建物として母屋の臥龍院、茶室の不老庵と知止庵。そして冨士山や肱川の流れを借景にした庭園が見どころです。
臥龍院は創意工夫を凝らした木造の建物で、ボリュームのある茅葺屋根、絶妙なラインのぼってり感が可愛らしくもあります。内部は屋久杉を使った天井の清吹の間、桂離宮様式の優美な壱是の間など、趣深い広間が続きます。静寂に包まれる知止庵はもと浴室を改装したもの。そして不老庵は景勝地・臥龍淵の崖の上に佇む数寄屋造りの建物で、その一部には生きた槙の木がそのまま捨て柱として使われています。さらに不老庵の室内は、肱川に映る月光が反射して天井を照らすよう設計されたという、まさに風流の極みといった完成度。
風趣を極める不老庵。景勝地・臥龍淵の崖の上に佇む数寄屋造りの建物。
心地よい興奮と安らぎが、繰り返し訪れる。
庭園には石臼や手鞠石がそのまま美しく配置され、槙、榎、楓といった樹木、さらに珍しい苔類も繁茂します。自然の美しさが見事に表現された庭は、侘・寂を愛でる日本人の心をぐっと揺さぶるものがあります。
四季が移ろう豊かな自然の表情。名工の繊細な感性と技が結晶した芸術的なまでの建築。それらが見事に調和する臥龍山荘を歩いていると、心地よい興奮と安らぎが繰り返し訪れ、知らぬ間に落ち着いて癒される場所でした。
自然の美しさが見事に表現された庭園は、侘・寂を愛でる日本人の心をぐっと揺さぶるものがある。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 臥龍山荘 |
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所在地 | 愛媛県大洲市大洲411-2 |
問い合わせ先 | 0893-24-3759 | 臥龍山荘 |
休業日 | 無休 |
料金 | 大人:500円、中学生以下:200円 |
駐車場 | なし |
公式サイト | http://www.garyusanso.jp/ |
wikipedia | http://ja.wikipedia.org/wiki/臥龍山荘 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1022355-d1383917-Reviews-Garyu_Sanso-Ozu_Ehime_Prefecture_Shikoku.html |
LAST VISIT | 200508 |
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