和霊神社

坂本龍馬が土佐脱藩の際に、武運を祈願したという神社。

宇和島市にある和霊神社は、町の中心部から少し離れた静かな場所に、そばを流れる須賀川に抱かれるように佇んでいます。太鼓橋と呼ばれる橋を渡るとこんもりとした森に囲まれ、周辺のおっとりとした町の雰囲気に馴染むように、穏やかで飾らない空気に満たされた境内。訪れた夏の午後には、ただただたくさんの蝉の声が耳を裂くように境内に響きますが、目に映る風景は静かに落ち着いたものなので、そのギャップが逆にとても印象的な神社でした。

和霊神社は宇和島藩の発展に寄与しながらも暗殺された家老・山家清兵衛を祭神としている。1653年の創建。

近代日本の幕開けとなった、その故事が語り継がれている。

江戸時代初頭、藩政に手腕を発揮した宇和島藩家老・山家清兵衛が政敵に殺されてしまい、慕われていた彼を祀ったのが始まりとされます。1653年に創建のあと、1735年に現在の場所に遷座されました。シンボルの大きな石造りの鳥居をくぐると、200mほどの参道の奥に拝殿があり、静かな森に囲まれ厳かに佇んでいます。
近くには坂本龍馬にちなむ石碑が建てられています。1862年、意を決した龍馬が土佐藩を脱藩する際、酒を持って吉野に花見に行くと言って和霊神社に詣で、盃をあげ武運を祈願したことを記す碑です。神社では毎年3月に龍馬脱藩祭が行われ、近代日本の幕開けとなったその故事が語り継がれています。

坂本龍馬が土佐を脱藩する時に、和霊神社に赴き武運を祈ったという逸話がある。

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