白兎海岸

因幡の白兎伝説で有名、ハマナス揺れる美しい砂浜。

因幡の白兎の伝説で有名な白兎海岸は、細く白く延びる砂浜が美しい海岸です。弓なりにカーブを描く汀に、夏には穏やかでやさしい波が打ち寄せます。海水浴場としても人気で、ビーチパラソルが映える砂浜は毎年たくさんの海水浴客で賑わいます。また初夏にはハマナスの群生も見られ、白砂の浜に広がる濃密なピンク色の花はあたりに甘い香りを漂わせ、訪れる人々の歩みを止めてしまいます。
逆に冬には日本海の厳しい冷気が訪れます。生き物の気配もなくなる冷たい海辺、真夏のあの爽やかさが嘘のように、白兎海岸は灰色の季節を迎えます。波は勢いを増し、鉛色の波頭は重量感たっぷりの様子で浜に押し寄せます。でも砂浜をかき回す荒波はサーファーには絶好の相手。白兎海岸は国内でも人気のサーフポイントとして知られています。

風景は、まるで神話の中に入り込んだような臨場感。

もちろん、有名な神話「因幡の白兎」に伝えられる舞台でもあります。サメの背中を飛んだ白兎、渡った先の「淤岐の島」がぽっかりと海に浮かび、並んだサメの背中に見立てた海食棚が海面から顔を出していて、まるで神話の中に入り込んだような臨場感。それこそ振り返ると本当に白兎がピョンピョンと海の上を渡ってそうな気がしてきます。
周辺はのどかな港町で、海水浴シーズン以外は、その日の漁も一段落する午後以降は、ゆるやかな時間が流れています。近くにある白兎神社や、白兎が体を洗ったという不増不減の池なども見どころです。

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