神戸ムスリムモスク
こうべむすりむもすく □兵庫県神戸市
敬虔な信仰を感じる、日本最古のモスク。
三宮の山手に広がる北野異人館エリア。歴史を感じさせる洋館が建ち並び、独特の景観で知られています。煉瓦造りの壁や張り出し窓、サンルーム、テラスなど、異国情緒溢れる街並みは散策に飽きません。
でも北野の街は、全てが欧風というわけではありません。いち早く開港した神戸には多くの国々からの移民があり、ヨーロッパやアメリカだけでなく、イスラム圏からやってきた人々もいたわけです。特に1910年代以降は増加し、彼らの心のよりどころとしての寺院=モスクが必要とされました。
イスラム教徒の安寧と、親交の場。
そんな要請の中、1935年に建てられたのが今回ご紹介する神戸ムスリムモスクです。日本で最初のモスクであり、建築当初の建物がそのまま使われている歴史的建造物でもあります。とても頑丈な造りで、太平洋戦争中の空襲にも、また阪神淡路大震災の時にも大きな被害がなかったそうです。神戸ムスリムモスクは建設以来約90年、日本にいるイスラム教徒の安寧、また彼らと日本の親交の場として大切にされてきました。
実は見学ができる、貴重な体験。
神戸ムスリムモスクは、実はイスラム教徒でなくても、誰でも見学ができます。ただし肌の露出を控えた服装での訪問や、男女別の入口があって見られる内容も違ったりと、イスラム教のしきたりを尊重する必要があります。そして時期や時間帯によっても、例えば1日に5回の礼拝の時など、特に気を使わなければならない場合もあります。かくいう私も今回は残念ながら断食(ラマダン)の期間で見学時間がかなり限られていて(14時〜16時)、都合が合わず外観だけの見学となりました。
空に向かって屹立する、4本の尖塔。
神戸ムスリムモスクはとても特徴的な建物。地上3階建、地下1階で、どっしりとした鉄筋コンクリート造の躯体です。最大の特徴は空に向かって屹立する4本の尖塔。それぞれにバルコニーのような意匠が施され、頂には小さなドームとその上に三日月の飾りが載っています。また4本の尖塔に囲まれた中心には巨大なドームがあり、この建物デザインの個性を決定づけています。まさにオリエンタルな雰囲気、そしてこれはイミテーションではなく、紛れもなく本物のモスクなのです。次回は必ず、その文化的な側面にも触れるべく内部を見学したいと思います。
異国情緒は、周辺の街並みにも。
またモスクの周辺にはイスラム教徒向けのグローサリーがあったりして、異国情緒の雰囲気をより強くしています。ほんとに敬虔な暮らしをされているんだなと、純粋に興味が湧いてきたりします。
それと同時に、和洋中イスラムの信仰拠点がぎゅっと集まっている三宮、その宗教的な多様性にもあらためて気付かされるのでした。
photo.
アクセスマップ
詳細情報
名称 | 神戸ムスリムモスク |
---|---|
所在地 | 兵庫県神戸市中央区中山手通2丁目25-14 |
問い合わせ先 | 078-231-6060 | 神戸ムスリムモスク |
休業日 | 年中無休 |
料金 | - |
駐車場 | - |
公式サイト | http://kobe-muslim-mosque.com/ |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/神戸モスク |
食べログ | ー |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298562-d1384595-Reviews-Kobe_Muslim_Mosque-Kobe_Hyogo_Prefecture_Kinki.html |
LAST VISIT | 202403 |
※掲載のデータは当ページ更新時点でのものです。以後の変更や詳細な情報につきましては、ご自身でお問い合わせの上ご確認いただきますよう、あらかじめご了承ください。