片男波公園・片男波海水浴場
かたおなみこうえん・かたおなみかいすいよくじょう □和歌山県和歌山市
多くの歌人が愛した、雅なる海岸。
万葉の記憶が香る、風光明媚の和歌浦。古くから多くの歌人や詩人を魅了してきた風景は、現代でも同じように訪れる人々を惹きつけます。和歌川が海に注ぐとき、運んできた土砂が溜まってできた総延長1200mの砂州、独特の景観は多くの名歌を生み出し、人々の心に残ってきました。その砂州全体に整備されているのが、片男波公園と片男波海水浴場です。
無数のパラソルが、白砂のキャンバスに。
訪ねたのは7月下旬。梅雨も過ぎ去り、真夏の太陽が容赦なく降り注ぐ36°の炎天下。大きな駐車場に車を停め、少し歩き出すだけで汗が吹き出すような暑さです。砂州の西側には片男波海水浴場の長大なビーチが、景色の奥の方まで延々と続いています。海水浴客でぎっしりで、無数のパラソルが白砂のキャンバスを彩っています。皆その下で、あるいは海に浮かんでは、本番を迎えた真夏を海と戯れて過ごしています。もう何年も海水浴には行ってないけれど、若かった頃を思い出して少しだけ入ってみたくなります。
夏空に映える、美しい青松。
砂州の東側は、美しく整えられた片男波公園。全体的に松林が広がっていて、その合間にさまざまな施設や広場が設けられています。万葉集の資料館「万葉館」や体育館やトレーニングルームがある「健康館」、日本庭園や遊具広場もあって、さまざまな世代がさまざまな目的で楽しめる公園になっています。特に青々とした松が美しく、夏空との色の対比は素晴らしいものがありました。なぜに日本白砂青松100選に選ばれてないのか、ちょっと不思議なほど。
昔も今も変わらない、片男波の風景。
ちなみに片男波という地名は、万葉集の「若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る」という山部赤人の有名な歌の「潟をなみ」から来ているそうです。潮が満ちて和歌浦の干潟が無くなると葦辺を目指して鶴が鳴く、という情緒的な歌。しかし一方では満ち潮の時にも残る一筋の砂州はいよいよ特別な風景として、赤人の心に残っていたのだろうと想像します。昔も今も変わらない、和歌浦の象徴的な片男波の風景です。
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アクセスマップ
詳細情報
名称 | 片男波公園・片男波海水浴場 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市和歌浦南3-1700-2 |
問い合わせ先 | 073-446-5553 | 和歌公園管理事務所 |
休業日 | 年中無休 |
料金 | - |
駐車場 | 有料駐車場 |
公式サイト | http://www.wacaf.or.jp/kataonami/index.html |
wikipedia | https://ja.wikipedia.org/wiki/片男波海水浴場 |
食べログ | - |
トリップアドバイザー | https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298204-d1837594-Reviews-Kataonami_Beach-Wakayama_Wakayama_Prefecture_Kinki.html |
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