加太温泉

絶景を独り占めする、贅沢なひととき。

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友ヶ島に渡る船が出る港町、和歌山市の加太。豊かな海産物が水揚げされる良港であると同時に、風光明媚な紀淡海峡を見下ろして浸かる温泉郷としてもまた、古くから人気を集める街です。
友ヶ島への船が出るまで時間があったので、日帰り入浴が楽しめるという海際の宿・加太海月を訪ねました。割と古めの施設ではありますが、それだけにいわゆる温泉旅館っぽさもあって、個人的には非常に好きな雰囲気です。

夕陽ならまた、どれほど美しいのか。

露天風呂はそれほど大きくはないですが、それにしても湯に浸かって眺める景色は最高でした。とにかく海がすぐそばにあります。高く昇った初夏の太陽が海上で煌めくのを間近に感じ、弾ける光の粒がこちらまで飛んできそうなほど。紀淡海峡の先には淡路島、手前には友ヶ島が眺められ、右手は瀬戸内海、左手は太平洋。たまに行き交う船もどこへ向かっているのか、優雅な航跡を描いています。絶景を独り占めしたような贅沢さ。温泉に浸かりながら、夕陽ならまたどれほど美しいのかと想像しつつ。
加太温泉の湯は無色透明の柔らかい泉質。少しとろっとしています。周辺には数軒の温泉旅館が立ち並び、それぞれ海沿いにあります。港町ならではの新鮮な海の幸をいただけることもあり、人気の温泉地として親しまれています。

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