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安治川トンネル 安治川トンネル

安治川トンネル

あじがわとんねる □大阪府大阪市
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ひっそり現役の、日本最古の沈埋トンネル。

淀川から分岐して毛馬桜宮公園や中之島の横を流れる大川のうち、中之島を越えた箇所から大阪湾までの部分は安治川と呼ばれます。川沿いには大阪市中央卸売市場があり、また工場や倉庫が連なり労働者の街といったイメージのあるエリアです。
この安治川、実は始点の中之島から安治川大橋まで約2.5kmにわたって、都心にも関わらず人の渡れる橋がありません。そこで活躍しているのが、今回ご紹介する安治川トンネルです。このトンネルが無ければ、たかだか川幅80mを渡るために歩行者はなんと2km以上も遠回りをしなければならないのです。
かなりマニアックなスポットの紹介になりますが、この安治川トンネル、歴史的にはとても貴重な近代建築遺産なのです。

安治川トンネル

安治川の川底の地下、深さ約17m。

今回は安治川の南側に位置する地下鉄「九条」駅から歩き始めました。キララ九条という寂れた商店街を10分ほど歩いて抜けたところに、安治川トンネルの南入口があります。4階建ての無機質なコンクリートの建物があり、1階部分に大きなエレベーターと、その横に階段が設けられています。
はじめは階段で降りてみます。人がすれ違えないくらい狭い階段ですが、降り始めてみるとなかなか最深部まで辿り着きません。安治川トンネルは深さ約17mで、ビルで言えば5階相当。それだけ潜って、トンネルは安治川の川底の地下を通っているのです。

安治川トンネル

地下基地のような、秘密のトンネル。

地下道は幅約2mと狭く、天井もそれほど高くありません。長さは80mほどで、真ん中あたりにセキュリティのためか、警備員がいます。ひっそりとした街の片隅にある秘密のトンネル。そんな言葉がピッタリの、地下基地のような雰囲気。壁のタイルなんかもいい感じにレトロで、そんなところも魅力的です。
トンネルを先まで歩くと、昇りはエレベーターにしました。とても大きなエレベーターで、かなりの定員が入れそう。昇って出たのは、安治川トンネル北入口、JR「西九条」駅側の街です。北側にも、南側とほとんど同じ造りのコンクリートの建物があります。

安治川トンネル

日本で初めての、沈埋トンネル。

安治川トンネルが造られたのは、1944年。日本で初めての沈埋トンネル。川底に溝を掘り、あらかじめ造っておいたトンネルの函をその溝にはめて、埋め戻して建設される水底トンネルです。現在は歩行者と自転車が安治川トンネルを往来していますが、実は開通当初は自動車も通っていたのだそう。安治川大橋を含む国道43号線が開通した1977年まで、30年以上活躍していたようです。

安治川トンネル

レトロな建築ファンには、たまらない。

そういえば地上の建物に向かって、南北両方ともに道路が直線的に伸びていて、確かに空から見れば一直線に繋がるのです。当時は自動車もエレベーターで上げ下ろししていたそうです。建物をよく見れば、自動車用のエレベーター2基もしっかりそのまま残されています。トンネルの看板や、自動車用エレベーターのインジケータまで残っていて、レトロな建築ファンにはたまらないかもしれません。
ということは今渡れる安治川トンネルの壁の向こうには、今も車道が残っているはず。いつか公開されたりしないのでしょうか。定期的にチェックしてみたいと思いました。

安治川トンネル

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称 安治川トンネル
所在地 大阪府大阪市西区安治川2丁目1
問い合わせ先 06‐6615‐6818 | 大阪市 建設局道路河川部橋梁課
休業日 -
料金 -
駐車場 -
公式サイト
wikipedia
食べログ
トリップアドバイザー https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298566-d10582792-Reviews-Ajigawa_Tunnel-Osaka_Osaka_Prefecture_Kinki.html
LAST VISIT 202403

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