鍵掛峠

実は崩落の山、大山の真実を垣間見る峠。

伯耆富士、そして'崩落の山'とも呼ばれる大山の迫力ある姿を、間近に見ることの出来るスポット。秋には紅葉の名所としても有名です。鍵掛峠は大山環状道路途中にある標高912mの峠で、駐車場がある展望所が設けられています。
そこから見ることのできるのは大山の中腹までを覆う豊かな森、そしてその上に見えるのが有名な大山南壁です。大山は今もその山頂付近から崩落を繰り返し、無数のガレ場や岩だらけの沢を作っています。大山南壁はその様子が最もよく分かる場所でもあり、風雨に浸食され崩れ落ちた生々しく激しい岩壁を見るとこができます。

北側から見る大山とは、全く違う表情が印象的。

山肌を露出させて屏風のようにそびえ立つ岩壁、その麓には対極的なコントラスト、緑も鮮やかなブナの森が広がります。この峠に来るまでに通った木のトンネルを形作るブナの森です。峠からは見えませんが、この森にも大山の崩落の跡はくっきりと残っていて、崩れた岩が流れて作った水のない川、有名な一ノ沢・二ノ沢・三ノ沢が麓へ降りてゆきます。
夏でも涼しい鍵掛峠でバイクを止め、地面に腰を下ろししばらく眺めます。その日の大山南壁にはガスが次々と現れ、壮烈な岩壁を覆い隠します。でも時折見せるその山肌はとても迫力があります。ここを訪れる前に見た、大山の北側からの富士山のような優美な円錐形とは全く違う表情が印象的でした。

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