高木糀商店

流れる歳月が育てた、糀が生み出す逸品の数々。

ひがし茶屋街近くにある、老舗の味噌専門店。人の多い通りから一歩入った路地にひっそりとした佇まい。金沢の指定保存建造物にも登録された古い木造の店舗には、大きな暖簾が掛けられ、揺れる暖簾は訪れる人を優しく迎えます。店内は落ち着いた雰囲気で、高い天井とひんやりした土間が老舗の風格を醸し出します。高く積まれているのは杉の木箱。まさにこれこそ名店の糀が熟成されている高木糀商店の心臓部。箱の中でじっくりと熟れた糀たちが、この店のあらゆる商品に命を吹き込みます。

一年の内の一時期しか販売されない、名物のかぶら寿司。

高木糀商店では、昔ながらの製法で丁寧に作られる味噌やかぶら寿司、そしてその場でいただける「甘酒みるく」が評判。味噌は3種類あり、どれも厳選した国産原料と自慢の白糀、それとたっぷりの時間を使った逸品です。そして名物のかぶら寿司。一年の内でも冬の一時期しか販売されない期間限定品で、旬の蕪と旬の鰤に、白糀・米・人参・柚子などの良質な素材のみで作られた料理です。金沢では冬を告げる風物詩として愛されている特産品で、高木糀商店では伝統の白糀が旨味をいっそう引き立たせます。
また甘酒やそれを使った「甘酒みるく」も大人気。とろっとした甘酒と牛乳が苺にかけられているもので、甘酒のさっぱりとした甘さと苺の爽やかな酸味が融合して美味。見た目にも可愛らしく、今や看板メニューとして大絶賛されています。
他にも奥能登の海から伝統的製法で作られる天然塩や、白糀そのものも販売されています。どの商品も古くからの伝統を正統に受け継ぎ、じっくりと時間をかけた手間のかかるものばかりで、流れる歳月が旨味として染み込んだ本当に贅沢な品々。趣溢れる建物と同じように、日本人としての心をくすぐってやまないものでした。

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