ののこめし

感謝の気持ちでいただく、素朴な郷土料理。

ののこめしとは、主に鳥取県の西部地域で食べられている郷土料理です。家庭でもよく作るそうですし、給食にも出る、また地元のスーパーなどでも普通に惣菜コーナーで売られているくらい、地域の人々には馴染みの深い、普段からよく食べる料理のようです。
どんな料理かというと、このあたりではおふくろの味として家庭でもよく作られるということなので、ごくシンプルなものです。油揚げの中に米と野菜を入れ、ダシ汁で炊き上げたもの。基本は三角形をしていて、一見すると平べったくしたいなり寿司のようです。

別名「いただき」と呼ばれる、その理由。

そしてこれが抜群に美味しいのです。ひとつはそれほど大きくはないので、どんどん食べ進んでしまう系です。あっさりしているので、何個でも食べられそうな感じ。米の状態からダシ汁で炊き上げるので、基本は炊き込みご飯のようなイメージなのですが、油揚げに包まれているからでしょうか、コクがあるのです。油揚げ自体もたっぷりとダシを吸っていますし、非常に万人ウケする味わいです。繰り返しになりますが、食べだしたら、止まりません。百貨店で4つ買ったのですが、もっと買えば良かったと後悔したほどでした。
ちなみに、昔まだ米が貴重だった頃はハレの日などに食べていたそうで、感謝の気持ちを込めて「頂く」から、今でも別名「いただき」とも呼ばれているそうです。

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