熊本城

くまもとじょう　□熊本県熊本市

誇り高き偉容、百戦錬磨の漆黒要塞。

その誇り高き偉容は日本三名城として数えられ、古くから熊本のシンボルとして親しまれている熊本城。場内を散策すると、その絢爛豪華な姿はもちろん、軍事要塞という城の本質がはっきりと感じられる、魅力あふれる名城です。場内の随所に桜が植えられ、日本さくら名所100選にも選ばれている花の名所でもあります。
熊本随一の繁華街・中央街からはほど近く、大変便利な場所にあるんですが、城郭の周囲には美術館や博物館、物産センターなどが集まっていて、街のある一線を越えると独特の景観が広がります。街の喧噪を抜けるとすぐそこに鎮座しているのは、壮大な石垣と黒塗りのどっしりとした天守閣。一瞬で熊本城が支配する歴史的な世界に引き込まれてしまいます。

石垣普請で名を馳せた、加藤清正。

この地に最初に築城されたのは15世紀。その後1601年から始まった大改修によって、現在の熊本城の勇姿が形づくられました。石垣普請で名を馳せた加藤清正によってのことでした。
堀を渡って坂を上り、最初の櫓をくぐるあたりから、気持ちは既にその世界に支配されてしまいます。自分を取り囲む石垣がとんでもなく存在感を放っているからです。そう、熊本城の大きな魅力のひとつは、この壮大な石垣なのです。

まさに難攻不落の要塞、その威容。

加藤清正が築いた熊本城の石垣は、「武者返し」とか「清正流」と言われる屈強な石垣です。ほぼ当時のままの石垣は、はじめは緩やかな勾配が、上部に近づくにつれ垂直に近くなっていきます。まさに武者返しという名の通り、敵兵の進入を頑なに阻止する仕組みで、西南戦争中に政府軍の居城となった熊本城は、近代兵器を備えた薩摩の西郷軍を長期の籠城戦に耐えてついに撃退したといいます。まさに難攻不落の要塞、その威容は今その場に立っていても十分に想像できます。もちろんその迫力だけでなく、その独特の流線型がひときわ美しく映えて、なかなか見ていて飽きることのない石垣です。
その西南戦争では天守をはじめほとんどの建物が焼失したそうですが、1960年に天守をはじめ多くの建物が再建され、現在の姿となりました。黒と白のコントラストが美しい大天守。内部では歴史資料が展示されていて、上層階からの市内の眺望も楽しめます。

無意識的に惚れ込んでしまう、まさに名城。

また最近になって再建された本丸御殿も素晴らしくて、江戸時代の大名文化がよく表されている建築です。特に見事だったのは昭君之間。豪華絢爛な障壁には圧倒されます。
ほんとに見どころが多い熊本城ですが、個人的に一番印象に残ったのはやはり壮大な石垣と、それが醸し出す勇壮たる城塞の雰囲気。武者返しの他にも、石落としや鉄砲孔も多数配置され、籠城戦に備えてたくさんの井戸が掘られたそうです。戦乱の世にあって強靱な守備力で生き抜いた、壮大な漆黒の要塞。男子的な感じ方かもしれませんが、無意識的に惚れ込んでしまう、どうしようもなく格好いいと思わせる、そんな勇猛な城でした。

photo.

アクセスマップ

詳細情報

名称	熊本城
所在地	熊本県熊本市中央区本丸1-1
問い合わせ先	096-352-5900 ｜熊本城総合事務所
休業日	休業 : 12月29日～12月31日
料金	大人:500円　中学生:200円　小学生:200円
駐車場
公式サイト	http://castle.kumamoto-guide.jp/
wikipedia	http://ja.wikipedia.org/wiki/熊本城
食べログ	-
トリップアドバイザー	https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298213-d324727-Reviews-Kumamoto_Castle-Kumamoto_Kumamoto_Prefecture_Kyushu_Okinawa.html
LAST VISIT	201312